2013年7月24日水曜日

『採用基準』伊賀泰代

著者 : 伊賀泰代
ダイヤモンド社
発売日 : 2012-11-09
【オススメ書籍紹介】『採用基準』伊賀泰代
(レビュアー:エンジニア 福岡)

今回のRead for Actionのテーマは『社会人基礎力』です。
社会人基礎力とは、経済産業省が定義している社会人に必要な基礎力です。
Read for Actionを通して「アクション」「シンキング」「チームワーク」「リーダーシップ」を高めていきます!

第一回目は「リーダーシップ」についてです。
この本の著者はマッキンゼーで採用マネジャーをやっていて、採用をする際にみるリーダーシップについて書かれています。
リーダーシップとはどういうものか、そして日本人はリーダーシップを持っている人が少ない理由などが記されています。

この本を読んで私が感じたのは、日本の企業はリーダーシップとことごとくかけ離れているということです。
リーダーシップというのは「成果主義」を伴います。成果をあげるための最終的判断は一人のリーダーに委ねられるかもしれませんが、そこに至るまでには全員同じ意識で(リーダーシップをもって)意見を出す必要があります。
日本人はプロジェクトの成果に対して、上層部しかコミットしていません。みんながリーダーシップを持っていると、一人一人が成果を突き詰めることになります。目指すものが同じなので、議論は発生しますが対立は発生しません。なので良いものができます。

日本と海外ではリーダーシップに関する認識の差が激しいのです。日本でいうリーダーというのは「責任を負う人」「調整をする人」「管理をする人」の様に万能で若干ネガティブなイメージがあると思います。
しかしまず「リーダー」と「管理する人」は違います。そして「リーダー」と「調整する人」も違います。
そういうことや、リーダーという肩書きは一人でも、チームの中で全員がリーダーシップを持っていると、一人しか持っていないのとではどのように違うのか、などがこの本には書かれています。

学生の頃から、もっとリーダーシップに対して関心を持ち学んできたなら、自分の意識はもっと違ったんだろうと感じました。
でも今からでも遅いとは思いません。自分を含め多くの人がリーダーシップに関して意識を持っていったら、日本の企業は大きく飛躍できるのではないかと思いました。
ぜひ皆さんにも読んで貰って、広まっていって欲しいと思いました。