2013年5月22日水曜日

『快眠のための朝の習慣・夜の習慣』 内海裕子

『快眠のための朝の習慣・夜の習慣』 内海裕子
(レビュアー:デザイナー 伊波)

健康をテーマにした書籍紹介のラストである今回は「睡眠」についてです。

これまで「食」「心」「運動」に関する書籍をご紹介してきましたが、睡眠に関してお悩みの方は一番多いのではないでしょうか。
テレビなどのメディアで取り上げられている内容を見ると、日本人は不眠で悩んでいる方が多いと感じています。

この本には不眠の対策方法はもちろん、快眠するためにやるべきこととその理由が深過ぎずまんべんなく書いてあります。
睡眠に適した時間帯、睡眠前の注意事項などの説明から夢の内容についての話まで、さまざまな内容が書かれていますが、Q&A形式で構成されているものも多くとても読みやすいです。
眠る長さや時間帯、寝具の選び方、部屋の環境などはもちろん、睡眠前の注意や昼間の過ごし方、その他たくさんの要素があり、快眠するにはこんなにもたくさんの習慣が必要なのかと驚きました。
個人的に一番印象に残ったのが「就寝1時間前から照明を暗くし、PCやテレビの画面を見ない」ということです。私は夜に帰宅してからの過ごし方を振り返ると、眠りにつく寸前までほとんどPCやスマートフォンの画面に向かっています。また眠りにつくのが凄まじく早く、眠気を感じていなくても視界が悪くなる(部屋が暗くなる)とつい眠ってしまうため、実践するのは非常に難しそうだと感じました。
ですが逆に、朝にスッキリ目覚めるための習慣として書いてある「朝日浴」は知らず知らずに実行していました。もともと朝日が差し込みやすい部屋で、薄い布をカーテン代わりにしているため、強制的に朝日を浴びて目覚めていたのです。まったく意識せずにやっていたことですが効果を実感しているので、これからも続けていきたいと思っています。眠る前に少しカーテンを開けて朝に光が差し込みやすい環境を作るだけですが、遮光している状態と比べるととても起床しやすくなるので、本日からでも実践できる私イチオシの習慣です。

他にも食事についてや昼間の過ごし方などが書いてありますが、すべてを完璧に実践するのはなかなか難しそうです。興味のある部分だけ読んで、無理なくできるところから実践していく形が良いかもしれません。「気にし過ぎるのも不眠の原因」といった記述もあるので、読んだことを参考にしつつ気楽に前向きに睡眠と向き合っていくことが快眠への一番の近道なのではないかと感じました。

1日の睡眠時間を8時間とすると、1/3は眠っているということになります。私は「眠る時間が惜しい」と考え、ショートスリーパーになる方法を模索していました。しかしこの本を読んで、睡眠の質を上げることにより、眠っていない2/3の時間をより充実させることができるのではないかと考えるようになっています。
睡眠について特に悩みがない方でも、この本を読んでぜひ自分自身の睡眠について考えてみてはいかがでしょうか。