2012年12月5日水曜日

『成功する会社が必ずやっているリスク管理』上野良治 堀尚弘

『成功する会社が必ずやっているリスク管理』上野良治 堀尚弘
(レビュアー:エンジニア 福岡)

どの企業でも行なっているであろう「リスク管理」。しかし実際は本当にリスク管理を行なっているのでしょうか。
ランチェスターの書籍紹介チームは4回に渡り、リスクマネジメントについての本を読み紹介し、これからの対策について考えていきます。


今回はリスクマネジメントの書籍の2冊目、「成功する会社が必ずやっているリスク管理」を紹介します。
私は今までリスクマネジメントとは、企業のトップの人達が考えていくもので、自分とはあまり関係のないものだと思っていました。
しかしこの書籍で紹介される様々なリスク、それはセクハラや駐車違反、社員の意識の持ち方など身近なリスクが沢山ありました。
もちろん経営者ならではの例などもありましたが、私が印象に残ったのは社員の育て方に繋がる内容が多かったことです。

リスク管理で大事なことの一つとして「最悪を想定すること」とありました。
まさかそうはならない、などの油断はトラブルの連鎖に繋がることになります。なので常に最悪の事態を想定し、それに対する対応を考えておく。
そのためには上に立つ人はもちろん、その下の社員もその意識を持たなければなりません。
私がそうであったように、何かのきっかけがないと非管理職はリスクを意識することができません。そのきっかけを生む様々な例が、実例と共に紹介されています。

報告に関する思い込み、自分の仕事の範囲の思い込みなど、一人ひとりの意識の持ち方によりリスクが増えていく。
そんな小さなことの積み重ねで実際に業績が左右することを知りました。
自分でもリスクマネジメントが出来る、そう考えが変わった一冊です。